2020年度 長谷川研・初論文

皆様どのようにお過ごしでしょうか?
技職の浜田です。
昨年度から苦労して取り組んできた走査トンネルポテンシオメトリ(STP)に関する論文( M. Hamada, H.-H. Yang, and Y. Hasegawa, Jpn. J. Appl. Phys. 59 SN1016)が、長谷川先生と研究室の皆様のサポート・ご協力のおかげでようやく形になりました。この論文では、「STPという顕微手法で測定される表面層の電位分布が、その下側の基板の伝導によってどのように影響を受けるのか?」ということを、電位分布の数値計算を行って調べました。
 少し振り返ってみると、4~5月は新型コロナウイルスの感染拡大防止のために、物性研究所では一部の幹部教員・職員を除いて在宅勤務となったので実験を行うのは困難でした。そのような中、お蔵入り寸前であったこの論文を長谷川先生のご指導の下、表に出せるように足りない部分を補うために追加の計算を行いました。計算条件にもよるのですが、1回の計算で数時間~1日程度かかるのでとても1台のPCでは期限内に完了するのは困難と思われました。
 そこで、在宅勤務中なのですが、自宅に貸し出されたPC(let’s note)を司令塔にして、研究室の複数台のPCに対してリモート操作を行い計算を行いました。その陣容は、主力PCとして昨年度購入した Core i9を搭載したMouse製PCと既に一線を退いた2台の古いPC でしたが、途中からそれでも時間的に厳しくなってきたので、私物として使っていた5年選手の古いlet’s noteを自宅の納戸から引っ張り出してきて現役復帰させました。これらの4台のPCを昼夜を問わず走らせ続けました。さすがに Core i9を搭載したMouse製PCは、計算が速くて他の古いPCで20時間程度かかる計算がその約半分の10時間程度で完了できました。このように、技術革新のスピードが速い研究・開発現場では「計算資源」は思っていた以上に重要であると感じました。

 ところで、最近、日本で開発されたスーパーコンピュータ「富岳」が世界ランキングで首位になり、新薬創生などのさまざま分野への貢献が期待されると TV・新聞等で報道されています。 個人的には、国民の皆様の理解が得られて、予算が許せば スーパーコンピュータ は「世界一」を目指して開発を行うべきであると思います。もちろん、それをどう使うかという運用面も同じくらい大切です。

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